【漫画】『タコピーの原罪』が話題になっているので読んでみましたが、確かにこれはすごい作品だ……

 近頃ネット上にて『タコピーの原罪』という漫画の評判をよく聞きます。何やら内容が衝撃的過ぎて口コミで話題が拡大しているようです。

 そんな中、今月には『タコピーの原罪』が単行本化されたらしく、より一層話題と評判が拡大。先程Amazonを見てみたら在庫がなく数週間待ちとのことです(キンドル版は販売されている)。それほどまでに、今現在ホットな漫画作品であります。

 ということで「そんなに評判ならば……」とミーハーな気持ちでWeb漫画版を読んでみたのですが……想像以上に衝撃作で、かつまさかのSF作品だったこともあり、すっかりお気に入り作品となってしまいました。

 そういうわけで、今回は現在Web漫画サイト『少年ジャンプ+』にて連載中の作品『タコピーの原罪』について。

『タコピーの原罪』

 あらすじ(『少年ジャンプ+』より転載)

 地球にハッピーを広めるため降り立ったハッピー星人タコピーは、笑わない少女しずかちゃんと出会う。どうやらその背景には学校のお友達とおうちの事情が関係しているようで…。無垢なタコピーが知るざらついた現実とは!?衝撃のヒューマンドラマ、ここに開幕!

 少年ジャンプ+

https://shonenjumpplus.com/

 Web漫画『タコピーの原罪』配信ページ

 あらすじの通り、異星人が地球の少女と出会うことから始まるお話で、要素だけを見るとまさにSFなのですが、でも描き方としてもっとずっとマジカルな雰囲気ですかね。

 たとえるならば、異星人タコピーはさながら魔法少女作品におけるマスコットキャラクター的な存在ともいえるかも。ただ魔法少女ものとは違い、女の子は変身しませんし(むしろタコピーが変身する)、視点としてもタコピーが主人公としての役割を持っているといったところです。

 もしくは『ドラえもん』とか。ドラえもんみたいに自身がマスコット的でありつつ、様々な便利グッズを取り出して展開を進める感じもある。というか異星人版ドラえもんというのが、ある種タコピーを構成するキャラクター性かもしれません。

 そういう点で見ていくと、この『タコピーの原罪』はSFの中でも「すこし・ふしぎ」に該当するSF作品でありますね。この「すこし・ふしぎ」は言葉通りの意味ではなく、それこそ『ドラえもん』をはじめとする藤子・F・不二雄作品のような「日常の中の非日常」を描く本来の意味としての「すこし・ふしぎ」であり、立派なSF作品と言えますね。

 ただ『ドラえもん』などとは違うところは、この『タコピーの原罪』は内容がシリアスであること。まあ『ドラえもん』もブラックジョークとしてのダークなお話もありますけど、『タコピーの原罪』はドラマとしてシリアスな作風に仕上げているという具合。

 実際タコピーが出会う少女しずかちゃんをはじめとする子供たちは、虐めや家庭崩壊をベースに、少年少女たちの残酷で理不尽でありながら自らの力で解決することもできない、そんな子供のリアルを抱えた子たちばかり。

 そしてその子供のリアルを抱えた子たちの描写力には脱帽しますね。それぞれの子供たちがなぜそういう立場となったのか、なぜそういう行動をとってしまうのか、なぜそのような思考となるのか、という部分において、登場人物たちのバックボーンがしっかりしているので、人物表現の説得力が抜群。私たちにとってはフィクションの世界ですけど、登場人物たちにとってはまさに現実の出来事であることを認識させるくらいに、物語の中で登場人物の息遣いを感じられるような表現力は素晴らしいと感じましたね。

 そしてこれらの「すこし・ふしぎ」としての冒頭や、人物描写をしっかりしたドラマも素晴らしいのですけど、この作品、途中から本格的なSFとしての顔を見せます。

 というかもう明かしてしまいますけど(ネタバレになりましたらごめんなさい)、この『タコピーの原罪』、タイムリープものなんです。

 詳細は割愛しますが、お話の中でとある事情によりタコピーが時間を繰り返す展開となるのですが、一般的なループもののようにうまくいくまで同じ時間を繰り返す展開もありますけど、途中から指向を変えタイムリープのトリックを用いた意外性のある展開を持ってくるなど、「すこし・ふしぎ」の枠を飛び越えるくらいのSF作品としての読み応えが増していきます。

 またお話が進み読み応えが増してくるところまでいくと、一方でサスペンス的にも読み解けるような展開でもあり、冒頭からのマジカルな「すこし・ふしぎ」からは想像できないくらいの力強いお話になってくる、といったところですかね。

 というかこの作品、毎回ひきがいい。創作用語としてはクリフハンガーと言えばいいですかね。毎回衝撃展開でお話が終わり次話に繋いでいく構成は、しっかりとしたプロットがあってこそできるテクニックでもあるので、よく連載漫画作品にあるような行き当たりばったりなストーリーにはならない一種の安定感もあって、ホント作品の面白さも相まって今後の展開が気になりますね。

 という感じで、シリアスな作品であることは前評判で聞いていましたが、自分としては想像以上にSFでして、かつシリアスな要素とSF要素がうまい具合に合致しているものですから、もうドハマりしちゃいました。単行本、買おうかな……。

 Web漫画サイト『少年ジャンプ+』で連載している『タコピーの原罪』ですが、現在13話まで公開されています。途中期限の関係か無料公開されていない話数もありますが、しかしながら会員登録のボーナスでもらえるポイントを使えばギリギリ全話読むことができます。おそらく次の更新が来ると初回ボーナスだけではギリギリ全部読めない状態になるかと思われますので、読みたい方は早めに読んだ方がいいです。

 いやー、次回の更新が楽しみです。

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