【アニメ】『UN-GO』を紹介。これは是非見てもらいたいノイタミナの隠れた傑作

※この記事は、小説投稿サイト「カクヨム」にて2019年12月14日に公開されたものを一部修正して転載しています。

カクヨム版

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886711486/episodes/1177354054893008786

 Amazonプライム・ビデオでは、12月より20作品以上のノイタミナ作品が配信開始しました。4日、11日、18日と三回に分けて順次配信されまして、『冴えない彼女の育てかた』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『ギルティクラウン』『四畳半神話大系』などなど、誰もが一度は耳にしたことのあるタイトルがアマプラで視聴できるようになったわけです。

 その中でも、知名度的に有名作品の陰に隠れてしまっているものの「ノイタミナ」の名作議論において誰かしらが必ずあげるタイトルが『UN-GO』です。自分も『UN-GO』に関しては、ノイタミナの中でも屈指の傑作だと記憶しております。

 そしてその傑作『UN-GO』が11日より配信されました。せっかくの機会なので、ノイタミナアニメ『UN-GO』についてちょっと語ります。

『UN-GO』

 公式ページ

https://www.un-go.com/

 あらすじ

 “終戦”を迎えたばかりの近未来の東京。そこでは、探偵業が流行らなくなった代わりに、メディア王・海勝麟六が膨大な情報量と優れた頭脳を生かして、幾多の難事件を解決していた。しかし、実は麟六の推理には裏があり、それをあぶり出すのが、「最後の名探偵」を自称する結城新十郎と、その相棒・因果。世間からは、「敗戦探偵」と言われているが、それでも2人は力を合わせて、様々な難事件の解決に挑むのだった。

 監督は、近年の作品では『BEATLESS』の監督を務めた水島精二。オリジナルアニメーションとして、2011年の秋クールにて放送されました。

 ……オリジナル作品とされていますが、一応原作はあります。原作は昭和初期に活動されていた小説家の坂口安吾による『明治開化 安吾捕物帖』などの作品。原作となる小説が発表されてから半世紀以上経過してからのテレビアニメ化です。

 ただし原作小説をそのまま映像化したわけではなく、……というか大きく改変されているそうで、話に聞くに原型をとどめていないとか。アニメ公式ページにおいても「大胆に翻案」と紹介しているくらいです。原作というよりは原案ですかね。

 とはいったものの、自分は坂口安吾作品を実際に読んだことがないため、どこがどういう風に改変されているのかはちょっとわかりません。ですが、原作のことを全く知らない私でも「コレ絶対原作無視してるだろw」と感じるポイントが多々あるのです。

 大きな改変ポイントをあげると、この『UN-GO』というアニメ、SFアニメなんです。

 Wikipediaを見る限りですと、原案となった『明治開化 安吾捕物帖』はどうやら時代推理小説のようでして、もうジャンルそのものを変更しているのです。そういえば太宰治の『人間失格』を原案としたSF映画が先月公開されたような気がします(鑑賞していませんが)が、なぜ昔の作品をSFにリメイクするんだろう?

『UN-GO』では「終戦」後の近未来東京を描いています。戦後ということもあり建物なども瓦礫塗れの廃墟化しており、どことなくポストアポカリプスっぽさを彷彿とさせます。加え、戦後とはいえまだ人の文明が維持されていて、近未来特有の高度な情報システムも健在ですので、サイバーパンクらしさも合わさっています。こうした終末的でありつつも電脳的な、荒廃的ではあるものの妙にハイテクな世界観設定が、自分みたいなにわかSFファンでも心にくるといいますか、くすぐられる要素となっております。あと風刺的でさえあるある種のメッセージ性がスパイスとして加えられているところも、SFとして親しめる要素だと思いますね。

 こうしたSF的な設定を下地に、原作小説が持つ時代推理としての本来のジャンルが重ねられ、SFアニメではあるもののミステリー的にストーリーを追いかけていく見応えがちゃんと用意されているわけです。SF設定としてのエモさと、ミステリーとしてのワクワク感が組み合わさった、思わず見入ってしまう面白さがこの『UN-GO』という作品にあると思います。

 と、昔の小説のアニメ化、SFアニメ、ミステリーアニメ、そしてノイタミナ作品という感じで、一見すると意識高い質アニメのように感じられるかもしれませんが、しかし登場人物たち、とくに女性陣は萌えのような愛らしさを感じる要素があってキャッチーでして、言うほど視聴のハードルが高くないところもポイントかと。とくにお嬢様の海勝梨江がポンコツ過ぎてカワイイ。登場するだけでニヤニヤしてしまうほど。ちなみに自分の推しとしてはやっぱ風守ですかね。万能な人工知能なんですけど、妙に乙女チックといいますか……ロリな感じがたまらないっス。

 あと基本一話で事件解決までやる一話完結連作型のアニメなので、一気に視聴するのもいいですが隙間時間に一話ずつ見ていくこともでき、忙しい方でも無理せず見続けられるかと思いますね。

 こういったSFやミステリーといったジャンル的な見応えがありつつも、親しみやすいキャラクターと一話完結のストーリー構成による抜群の見やすさがあるのが、このノイタミナアニメ『UN-GO』という作品になります。

 ノイタミナの傑作について語り合うときにどうしても有名作品たちの陰に隠れがちになってしまう『UN-GO』ですが、わかる人にはわかる、通が知っている、といった具合のまさに「隠れた名作」という言葉が似あう作品だと個人的に思っています。

 といった感じで、Amazonプライム・ビデオで配信開始したノイタミナ作品のうちの一作『UN-GO』でした。丁度時期的に学生さんは冬休みで社会人の方はお正月休みが目前となっていますので、この機会に是非見てもらいたいです。……というかこの記事を書いていたら自分もまた見返したくなりましたので、明日の日曜日は一日中『UN-GO』見ます。

 そういえば自分『東のエデン』放送時見逃してしまっていたので、この機会に見ようかしら? お正月がノイタミナ作品で消化されていく……。

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