【アニメ】『C』を紹介。これは是非見てもらいたいノイタミナの隠れた傑作 その2

※この記事は、小説投稿サイト「カクヨム」にて2019年12月20日に公開されたものを一部修正して転載しています。

カクヨム版

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886711486/episodes/1177354054893136824

 Amazonプライム・ビデオでは、12月より20作品以上のノイタミナ作品が配信開始しました。4日、11日、18日と三回に分けて順次配信されまして、『冴えない彼女の育てかた』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『ギルティクラウン』『四畳半神話大系』などなど、誰もが一度は耳にしたことのあるタイトルがアマプラで視聴できるようになったわけです。

 ……といった感じで前回はノイタミナ作品『UN-GO』を紹介しましたが、もう一本是非見てもらいたいアニメを紹介します。タイトルは『C』! うん、シンプル過ぎるタイトル! こちらは18日から配信スタートしました。

『C』

 公式ページ

https://noitamina-control.jp/

 あらすじ

 近未来の日本。密かに混じるミダスマネーによって日本経済は回復しつつあったが、その恩恵は国民に反映されず、不可思議な事件や自殺は次々と起こり、不安な時代が続いていた。大学生・余賀公麿は、突然現れた金融街の使者・真坂木に「未来を担保に、ご融資させていただきます」と言われ、多額の金を銀行口座に振り込まれる。公麿はその金に何気なく手をつけるが、そこで公麿を待っていたのは金融街にて自身と周りの人々の未来を代償にしたミダスマネーの奪い合い『ディール』を強制される『アントレプレナー』としての道だった。

 監督はタツノコプロ所属の中村健治。近年の代表作に『ガッチャマン クラウズ』などがあります。オリジナルアニメーションとして2011年の春のクールで放送されました。

 一言で言い表すと、経済アニメです。と同時に異能力バトルアニメです。つまりは経済で異能バトルするアニメ。

『C』では異空間の「金融街」にて「アントレプレナー」たちによって「ディール」が行われています。アントレプレナーは本来なら起業家という意味になりますけど、この人たちは自身の未来を担保に「ミダスマネー」を融資してもらい、ディールの勝敗によって資産が変動するといったもの。そしてミダスマネーが未来を担保にして手に入れているのですから、ディールの勝敗がそのまま現実世界に影響を及ぼします。つまりは自身の現実という資産を守ったり利益を得たりするには、他者から奪い取って負債を負わせるしかないのです。

 この作品の面白いところは、経済というものをうまいことバトル設定に落とし込んでいるところですかね。登場する異空間「金融街」はそのまま株式投資や外貨投資などの市場を彷彿とさせますし、未来を担保にするミダスマネー関連の役割もまんま現実の銀行が行っていることです。ディールなんかは異能力バトルとしてデフォルメ化されていますけど、要は資金運用という位置付けになるかと思います。

 運用に成功すれば莫大な利益が得られ実生活が充実していきますが、一方で運用に失敗すれば多額の借金を背負い、本人の家庭が崩壊したり最悪自殺したりしてしまうわけです。現実での影響力が強い人ほどディールによる勝敗の結果がより多くの人の人生を左右してしまうことになります。

 またアニメ後半ではタイトルにもなっている「C」について描かれていきます。この「C」とは簡単に解釈しますと金融危機のようなものだと記憶しております。現実でも過去にバブル経済が崩壊したこともあれば、記憶に新しいところではリーマンショックがありました。そういった景気が破綻する現象についても、経済をモチーフにしたこの作品でも描いているのでして、迫りくる「C」をどうするのか、というのが1クールアニメ作品としてのオチに繋がるクライマックスであり、迫力のガチンコ異能力バトルが展開されていくといった感じです。

 作中でも経済用語などが多く登場しますが、だからといって経済の雑学が身につくアニメかと言われればそうでもありません。あくまで経済をモチーフにしたバトルアニメですので、まあつまりは、細かいことは気にするな! です。

 ですが経済をモチーフにしているだけに、経済的な観点のメッセージ性というものが作品に込められています。自分にとって、相手にとって、人にとってお金とは何か? そういったお金に関する本質を、小難しい経済の話ではなく親しみやすく面白く楽しめるバトルアニメとして描いているので、映像作品としてもそうですし物語としても非常に見応えのあるアニメとなっております。

 現実の経済の様子をエンタメ作品として落とし込んでいるので、様々な見方ができ考察や解釈が捗るといったところでしょうか。ここまで設定が秀逸な作品は珍しいかもしれませんね。

 つまりはその、金稼げ、そして金使え。ということです(テキトー)。

 いやまあ……もう8年前のアニメですからね……思い出補正だけで記事を書くとこんなもんですよ。

 でも今回この記事を書いたことによりまた『C』を見返したくなりました。放送当時より年齢を重ねて大人になっている(はず?)ので、放送時にはあまりピンと来なかった演出でも今なら身に染みて思うところが出てくるかもしれませんね。せっかくAmazonプライム・ビデオで配信されましたから、年末の休みを利用して、今の自分だからこそ楽しめる『C』を堪能したいですね。

 といった感じで、『UN-GO』に並ぶノイタミナ作品の隠れた傑作の『C』でした。この作品の欠点をあえてあげるとすれば、タイトルが短すぎて検索しても簡単に出てこないところでしょうか。「C アニメ」「C ノイタミナ」といった具合に何かワードを追加してググってみてください。

『C』を通してお金について考えてみるのはいかがでしょうか?

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